バスター・キートン
KEATON THE BEST バスター・キートン傑作集
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感傷を越えた笑い |
キートンの傑作中の傑作長編を5作品セットにした本DVD、買い得といえば買い得、収録時間を考えればやはりちょっと高いんじゃないの、と文句のひとつもいいたくなるのが正直なところ、値段はさておき、内容はもう五つ星でもまだまだ遥かに足りない素晴らしさ、
若きジャッキー・チェンに多大な影響を与えた「真に身体を張った」アクションの連続で、1920年代の無声映画時代に既に映画におけるアクションは最初の頂点を極めていたことが分かります、人件費の安い時代ならではのエキストラの多さや、CG時代の現在からみたら腰がぬけるほど豪華なセットなどキートン以外の見所も多彩です、
チャップリンのいかにもウケをねらった臭みのある笑いにちょっと抵抗を感じる人にこそキートンの喜劇が存在していまちお涙頂戴いたします、といった感じでエンドマークを迎えるチャップリン喜劇に対して、すべてのキートン作品は彼女と抱き合う予定調和的ハッピーエンドを迎えます、ドリフターズの全員集合のファンは必携です。
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肉体と表現との格闘 |
上映時間の短いこれらキートンの諸作。本来ならDVD2、3枚に収めて価格を抑えるのが広く映画ファンに届ける心というものだろうが、メーカーの商売心にここで文句をいっても仕方ない、キートンの作品自身にはそれも関係なく最高に面白く、素晴らしい。
喜劇が四分の三世紀も前にひとつの頂きに達していたという驚きの事実! 生きるとは、笑いを獲るとはあらゆる物との格闘だという笑いの果ての感動。
そして「蒸気船」の冒頭シーンにみる、父と子の可笑しくも切ない再会の、チャップリンをも超えるセンチメンタルな美しさと上手さ。
CGも無く、貧相な撮影機材と俳優の肉体一つでこれだけ自由にフィルム上を遊び、舞う姿を見せられると、はるかに恵まれた筈の現在の方が行き詰まりを露呈し!?!!?しまう。疾走する映画の歴史の中で、人は何を置き忘れ、今映画はどこに行こうとしているのか考えさせられる。
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笑いに命をかけた男 |
キートンは映画の中で笑わない。つとめて無表情に演じているが演技は危険な物ばかりだ。今の映画では、スタントマンやCGを使うだろう危険演技さえ、彼は自分で演じている。命の危険がある場面、体当たりするキートン、それが笑いを生み出す。最初は気軽に、2回目以降は真剣に観れる映画である。